金利がどのように動いていくか

金利がどのように動いていくかによっても、状況は変わってきます。

短期間に急上昇して、その後すぐに低下していくのであれば、一時的に利払い負担が重くなるのを耐えればなんとかなると思います。

しかし、長期間にわたり上昇していく場合、金利上昇に伴う返済負担の増加がじわじわと家計に響いてきます。

 

その上、日本銀行をはじめとして、どこの国でも中央銀行というのは利下げについて慎重なスタンスを通しますから、一端金利が上昇する局面に入ると、それだけ金利が高水準で張り付いてしまう時間が長くなるでしょう。

 

過去を振り返ってみると、米国の政策金利が長期にわたって上昇を続けたことはほとんどありません。

日本でも、金利上昇が長期にわたるものになる可能性は否定できません。

むしろ、今のように緩やかな景気の回復が続く流れにおいては、急な金利上昇は考えにくく、徐々に上がっていく可能性の方が高いと言えます。

 

変動金利型の金融商品で資産運用する人にとっては長期にわたって金利が上昇していくことは歓迎されることでしょう。

しかし、これから住宅ローンを借りようと考えている人は、慎重に行動をしていかないと今後の人生設計がくるってしまう可能性があるので注意したいところです。

 

住宅ローンで破綻する人が増える

今後、金利が上昇すれば、住宅ローンで破綻する人が増えるのはまず確実だと言われています。

実際に私の知り合いの中にも、変動金利で住宅ローンを借りている人がとても多いのです。

 

以前発表された国土交通省の報道によれば、民間個人向け住宅ローンの実態調査を行ったところ、新規貸出額は長期固定金利型の住宅ローンを選ぶ人の割合が急増したそうです。

金利上昇を織り込んで、人々の長期固定金利シフトが鮮明になりました。

 

それでも未だに多くの人が変動金利か、固定期間が3年以下の住宅ローンを利用しているのです。

こうした人たちは今後の金利上昇の影響を直接受けてしまうでしょう。

一部で借り換えも進んでいるとのことですが、まだまだその動きは大きくありません。

 

低金利が続く中で積極的にマイホームを購入している人たちは、年齢的にみると30~40代になるでしょう。

いずれも自分たちの生活実感として、本格的な金利上昇というものを知らない世代です。

本格的な金利上昇を知らないから、低金利から劇的に変化することが想像できない、というよりそんなことが起こるはずがないと状態になっている。

そういう状態に陥っているから、変動金利型や短期固定金利型の住宅ローンで月々の返済額を低く抑えるという選択をしているのです。

 

今後住宅ローンの金利が1パーセントでも上昇したら、まわりの景色の見え方も随分と変わるでしょう。

そこで後悔しても、もう取り返しがつかないのです。

住宅ローンで一番怖いこと

住宅ローンで一番怖いと思うのは、やはり背伸びをしてローンを組んでしまうことです。

特に金利が上昇する前に駆け込みで買った人は、慌てて購入してしまったが為に、きちんとした返済プランを立てていないケースが少なからずあります。

もし、駆け込みでマイホームを購入してしまったと思う場合は、返済計画に無理な所がないか今一度ご自身の返済プランを見つめ直してみて下さい。

 

「月々の返済は家賃並みなので大丈夫ですよ」という言葉を聞いてマイホームの購入に動いてしまう人が多くいます。

実際、広告などに掲載されている返済プランを見てみると、確かに月々10万円ギリギリに抑えており、「これなら今の家賃並みで返済ができるんじゃないか」という気にさせられます。

 

ですが、それはどういう種類のローンを組んだ結果のものなのか理解しているでしょうか?

変動金利型や2年固定金利選択型などの短期固定金利型の住宅ローンで返済シミュレーションが行われてはいないでしょうか。

 

「苦しい生活の中で毎月10万円の家賃を払っていくよりも、その10万円をマイホームの為に使えばいつか自分のものになる」

 

そんな希望的観測のもと、変動金利型や短期固定金利選択型の住宅ローンを組んでいたとしたら、本格的な金利上昇局面を迎えた時にローン破綻をしてしまう確率が高くなるでしょう。

 

10万円の家賃を払うことさえ大変だというのに、住宅ローンで毎月10万円もの負担を背負ったうえ、金利上昇で月々の返済額まで増えていったら、支払えなくなるのは当然です。

だからこそ、金利上昇局面で住宅ローンを組む場合には、あらかじめ下駄を履かせておく必要があるのです。

 

 

住宅ローン破綻を避けるために

無理をして探したところで、自分の希望に合う物件など、そう簡単に見つかるはずもありません。

これからマイホームを購入する予定の人は、「すでに低い金利で住宅ローンを組むには遅すぎたのだ」という認識のもとで購入計画を立てる必要があります。

 

極端な話、これから訪れるであろう金利上昇局面でマイホームを購入するのであれば、全額キャッシュで支払えるくらいの余裕のある人でないと怖いでしょう。

もちろん、全額キャッシュはハードルを高く設定し過ぎの感もありますが、住宅ローン破綻を避けるためにはそのくらいの心構えで買わないといけませんよということです。

 

もし、毎月10万円ずつの返済見込みであれば、できれば毎月15万円くらいまでは支払える資金的な余裕を持っておくべきでしょう。

このような下駄をはかせておかないと、金利上昇にともなって突然、支払額がアップした時、返済に行き詰ることにもなりかねません。

もちろん、一家の大黒柱の一人働きで子供の教育費をまかないながら、なお住宅ローンを返済できるなどとは、ゆめゆめ思わないことです。

本当にマイホームが欲しいというのなら、これからは夫婦2人で働くくらいの気構えが欲しいところです。

 

いますぐ入居できる物件

前回の記事では住宅ローンの金利上昇を見越して銀行が再審査をし、その再審査で落ちてしまい住宅ローンが借りれなくなるケースがあると紹介しました。

そうなってくると、例えば前回の審査の時は35年全期間固定で借りようとしたのを、2年固定に変更して金利変動リスクを取る代わりに目先の支払い額を抑えたり、もう少し審査の緩いノンバンク系の住宅ローンで借り入れたりするといった方向転換を余儀なくされます。

どちらにしても、当初の返済計画が大きく狂ってしまうことは間違いありませんので、注意が必要になってきます。

 

このように青田買いのマンションを駆け込みで購入するのは、極めて危険な行為なのでできる限り避けましょう。

もし、どうしても金利の低いうちに駆け込みでマンションが欲しいという状況であれば、すでに完成している物件か、もしくは中古の物件など、とにかくいますぐ入居できる物件のところを探すほかないのです。

 

住宅ローンにはこうした金利上昇のリスクがありますので慎重になる必要があります。

 

住宅ローンが借りれなくなるというケース

昨今のように緩やかでも明らかに金利上昇局面に入った状況であれば、1年半も先になれば、住宅ローン金利が上昇している可能性は極めて高いと見て間違いないでしょう。

その結果として、毎月の返済額も、支払い総額も当初の見込みから大きく変わってしまうのです。

 

もちろん、現時点に比べて毎月の返済額や支払い総額が増えるわけです。

特に住宅ローンの場合は、借入期間が長期にわたるだけでなく、借入金額そのものが高額になるのが一般的です。

住宅ローンの金利がほんのわずかでも上がれば、当初の見込みより100万円単位で総額が増えてしまうほど大きな影響を受けます。

 

ですから、お金を貸す側の銀行としては、慎重にならざるをえません。

金利が上昇する前の段階では「返済できるはず」と思って審査を通した人でも、そこからさらに金利が上昇して毎月の返済額と支払い総額が増えてしまったら、中には返済しきれなくなる人が出てくる可能性があります。

銀行はそういったリスクのことも含めて、再度審査をやり直します。

その再審査で引っかかり、住宅ローンが借りれなくなるというケースが出てくるのです。

 

金利上昇と住宅ローンの動向との関連

今後マイホーム購入を真剣に考えている人の為に、金利上昇と住宅ローンの動向との関連についても押さえておく必要があります。

 

私の知り合いにも、

「これから金利が上がりそうだと聞いたから、金利が上がる前にマンションを買っておこうと思って」

という人がいましたが、金利が上がりそうだから、駆け込みでマンションを買うというのは完全に遅いのです。

 

今から建設するマンションを購入するとしたら完成はいつになるのでしょうか。

小さなマンションならともかく、例えばタワーマンションが新しく建設されると聞いてから申し込んだ場合、実際の受け渡しが行われるのは1年以上先の話になるのは珍しい話ではありません。

 

マンション販売の場合、完成した時点で販売する完成売りと、完成する前の工事着工段階で販売する青田売りがあります。

後者の青田売りで購入しようと考えている場合は注意が必要です。

 

金利が上がる前に住宅ローンを組んで持ち家を買えば、低金利の長期固定金利型ローンを組むことができるという考え方は正しいと思いますが、住宅ローンはマンションの売買契約を結べば借りられるというものではありません。

物件が引き渡されるタイミングで初めてお金を借りることができるのです。

もちろん、適用金利はその時点の金利になります。

 

青田売りでマンションを購入する場合は、売買契約をした時と実際に住宅ローンを借り入れる時で長い期間が空いてしまう可能性があります。

仮に売買契約をしても、実際に入居できるのは1年半先ということが当然のように起こるので、その時点の住宅ローン金利が変わっている可能性があるのです。

 

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